【ホテルの裏側】第3回 保守点検 日常編
お知らせ|2017.08.07 UP
ホテルというものは宿泊施設である以前にひとつの建物でもあります。
当京都プラザホテルに関しましては、総客室数215室、そのうち、本館110室、新館95室と2棟の建物がございまして、さらに新館には2016年の春に建てましを致しました箇所として、通称〈別館〉10室がございます。
そして、各棟には、エントランス、ロビー、廊下、エレベーター、トイレ、食堂、大浴場、客室の設備がございます。
また、それぞれの設備を構成するものに、テーブル、椅子、ベッド、ユニットバス、ルームライトなどの備品があります。
しかし、これらの設備、備品は日常的に使われ続けることで、自然と損耗が生じてしまいます。
そうした損耗は軽微なものであっても、放っておけばいつの間にか重大な機能障害などにつながります。
そうではなくとも、ちょっとした不調や不具合になって、お客様にご不便をお掛けすることにもなりかねません。
そのため、ホテルでは保守点検が欠かせません。
保守点検には、日常的に毎日行われるものと、一週間ごと、一ヶ月ごとなど、定期的に行われるものがあります。
消防用設備等の点検は半年ごとに1回、つまり年に2回行い、その結果を特定防火対象物なら1年毎に、非特定防火対象物なら3年毎に1度報告しなければなりません。
消防設備点検アナウンス
お部屋におられるお客様に点検だということをお伝えするために館内放送を行いますが、外国のお客様も多数いらっしゃるので、英語でのアナウンスも行います。
また、日常的な保守点検に関しましては、清掃の際に合わせて行っております。
基本的にはお客様がチェックアウトされた後で、客室を中心に、ライトが点くかどうか、TV、冷蔵庫、エアコンが作動するかどうか、電話が通じるかどうか、シャワートイレが使えるかどうかなど、ひとつひとつ状態を確認します。
そのうえで、切れている電球があれば交換したり、何らかの不良が見受けられる機器があれば修理したり整備したりします。
他にも、テーブル、椅子、ベッドなどに異常がないか、ドアや窓はきちんと開閉できるかなどを点検します。
些細なものでは、TVやエアコンのリモコンも、電池が切れているばあいがありますので、こちらも確認します。
客室以外も同様で、トイレ、自販機、コインランドリーなどは重点的に点検します。
大浴場に関しましては、点検はもちろん、シャンプーやコンディショナーなどの消耗品の補充もしなければなりません。
そうして全館で清掃にともなう点検を行い、それらが滞りなく終わって初めて、お客様をお迎えする準備が整うわけです。
このように、ホテルの裏側では、ご宿泊されるお客様に快適にお過ごしいただけるように、常にスタッフによる保守点検が行われております。
その業務には終わりはありません。
当然のことと言えば、当然のことではございますが、お知りおきいただけましたら幸いでございます。